去る2月8日から11日にかけてアメリカはフェニックスで行われた米国整形外科基礎学会(ORS; Orthopaedic Research Society)の学術集会に発表のため、岩崎先生,馬場先生,鈴木裕貴先生,理学療法士の三浦と参加してきました.
当院からは,過去最多の6演題が採択されました.
さらに,岩崎先生の演題は「口述発表」として選ばれました.当院にとっては快挙です.
「口述発表」では,「ポスター形式」とは違い,決められた時間内での質疑応答,ディベート能力が求められます.(もちろん,研究内容がもっとも重要ですが.)
リハビリテーション部では質疑応答への自信のなさから,これまですべてポスター発表を希望してきました.
しかし,口述発表として採択されたこの快事は,私たちが続けてきた研究が一定のクオリティにあるという自信に繋がりました.
国際学会での口述発表は,私たちの目標の一つです.
しかし,当院で研究を続けている理由(動機)は発表をするためではなく,当院の理念である “より良く・より早く” を体現するためです.
私はこの理念を「患者さんには良い医療を提供することを約束し,職員には良い医療を提供するために,"検証と改善" をする責任がある」ことを表現したものと解釈しています.
「研究」というと仰々しく聞こえますが,「役に立つことを発見(検証と改善)すること」と言い換えることができます.
すべての研究がすぐに役に立つとは限りませんし,難しい「問題」との対峙は、時間もかかり,ときに苦労も伴います.
しかし,当院の提供する医療の質を上げようと様々な検証と改善を繰り返していくことが,巡り巡って患者さんの満足度に繋がるものだと考えています.
整形外科領域全般,特に"ひざ" のプロフェッショナルとして,患者さんに高水準の医療を提供するために全部門で精進していきたいと思います.
末筆ではありますが,学会参加に際し,ご協力いただいたすべての方に心より感謝申し上げます.
そしてこのたびの新型コロナウイルスの感染拡大により,ご苦労されている皆様に心よりお見舞い申し上げます.
この困難に立ち向かわれていることに深く敬意を表しますとともに,皆様の安寧をお祈り申し上げます.
一日も早くこの事態が終息し,平穏な生活を取り戻せるよう心から願っております.
